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『考える一族―カシオ四兄弟・先端技術の航跡』 内橋克人(岩波現代文庫)
『働くことは生きること』小関智弘(講談社現代新書)

 

『考える一族』2009年春読了。
『働くことは生きること』2008年晩秋~冬読了。

前回の記事で紹介した『計算機屋かく戦えり』を読む前後にあわせて読むと、「システム開発」とは「ものづくり」であるのだ、とさらに強く実感できます。


『考える一族』

『計算機屋かく戦えり』にも登場した、電卓でお馴染みのカシオ社創業者である樫尾4兄弟を題材にしたノンフィクション。

生粋の町工場職人の長男・忠雄、学者肌の発明家の次男・俊雄、フットワークの軽い営業マンの三男・和雄、大量生産向け設計のスペシャリストの四男・幸雄、そして彼らを育て上げた両親、一家の苦しい日々を支えた親戚…

それぞれの色彩は違えど、彼らの静かな情熱に圧倒されます。


『働くことは生きること』

「システム開発」とは少し離れます。
町工場で働きながら、作家として活動を続けた筆者の自伝。

イマドキのプログラマ諸氏にも通じる「職人魂」の源泉は、筆者のような市井の技術者から受け継がれてるものでしょう。
製造現場のシステム保守からこの世界に入った私には、行間に見え隠れする
筆者の「ブルーカラーのダンディズム」が、とても良く理解できました。

工学屋には馴染み深い精神だろうけど、異分野である理学屋、あるいは文系から転身してきた人には、開発現場・保守現場の「ことば」を、「頭」でなく「腹」で理解する助けになるやもしれません。
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兄貴ファン or まるこ
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なんちゃってSE。社畜です…
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学生時代にお勉強させられた英語とかドイツ語とかを活用して、欧州サッカーとかジャパニメーションとか海外オークションとかで、貴重な余暇を非生産的につぶします。
時折走り、まれに勉強します。
2015年夏、乳がん(ステージ1)発症しました。
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