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2016年6月16日~18日に東京ビッグサイトで行われていた今年の乳がん学会。

その2日目に患者向けのセッションが開催されていたので、参加してきました。



患者向けセッションのプログラムの公式な紹介はこちらを参照ください。

演題は下記の通りでした:
①乳がんサバイバーの自分らしい生き方と「おカネ」、「働く」を考える
  ~乳がんと経済的リスクとその現状について~

②メディカルヨガの提案
  「心と体、そして生活をサポートする 全人的ケアとしてのヨガセラピー」

③乳がん患者のためのお弁当を美味しく食べて元気になろう!
  ※お弁当付きのランチョンセッション♪

④乳癌の術後ケアの為のピラティス

⑤今求められる、がん患者のアピアランス(外見)支援、その背景と実践

⑥乳がんになったら、運動しよう! 安全に運動するための知識と方法を学びましょう

いずれも気になるテーマばかりです。

問題は開催が金曜日であることですが、社畜の私もこの日は1か月前から有休申請をし、無事参加することができました。

セッションの開催は9:40からなので、10分くらい前にビッグサイトに到着し、参加証とお弁当引換券をもらいます。



以下、当日のメモから、私が各セッションで学んだ内容・受けた印象を書いていきます。
あくまで個人の記憶に基づいた感想であり、正確性には限りがあることをご承知おきください。

①乳がんサバイバーの自分らしい生き方と「おカネ」、「働く」を考える
 ~乳がんと経済的リスクとその現状について~

前半は聖路加病院の橋本久美子先生、後半はファイナンシャルプランナーの黒田尚子先生。

【概要】
今や「がん」は「働きながら直す時代」に突入している。
(※罹患する人の多さ、生存率の向上に伴い)

しかしながら、患者本人には限界があり、患者を受け入れる職場側も知見不足であることが多く、がん患者の就労支援が困難であるのが実態。

患者と医療機関だけでは解決できないこの問題に対し、2016年、国の取り組みとして『事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン』というものが策定された。
(※ガイドラインに関するリンクはこちら
この国のガイドラインの中で、職場から医療機関へ提出できるフォーマットや、主治医から職場への意見書の様式などが整備され、治療と職業生活の両立支援が進めやすくなることが期待される。

また演者である橋本先生の聖路加国際病院では、「就労Ring」「おさいふRing」など、テーマ別に患者をサポートするプログラムを行っているとのこと。

また後半のFPの黒田先生からは、
乳がんは、働き盛り世代=教育・住宅・介護などの資金ニーズの多い世代がかかりやすい、治療や定期検査が5~10年の長期に及び、累積の医療費が高額になりがち…というよう傾向を踏まえ、FPや社労士の立場から「今後の生活設計の再構築」を支援する活動をしており、今後も拡充していきたいという話がありました。

②メディカルヨガの提案
 「心と体、そして生活をサポートする 全人的ケアとしてのヨガセラピー」

「ヨガでがんは治せないが、心は変えられる」というテーマでの講演&実技。

乳がん患者向けにアレンジされた、腕に負担のかからないヨガの動作を実際にやってみたりもしました。

ストレスを緩和し気持ちを前向きにするこで、病気との付き合い方や生活の質が変わる」という内容を、短い時間ながら実感することができました。


③乳がん患者のためのお弁当を美味しく食べて元気になろう!
  
お弁当付きのランチョンセッション
です♪
正直、このお弁当が食べたいがために、セッションを申し込みました(笑)

お弁当の会場への搬入が時間をオーバーするハプニングもありましたが、シェフが1つ1つ手作りしたためと聞けば、仕方ありません。

お弁当は左下の写真の通り。色鮮やかなおかずがたくさん^^
これで500kcal未満です。

 

さらに「食べて体にいいお菓子」というコンセプトのお菓子までお土産にもらいました。
乳がんを経験してトクしちゃった!?

   

渡邉美和子先生(東京ミッドタウンクリニック)の講演内容のポイントは下記の通り:

食生活だけで乳がん予防はできない。しかし「食」でできることはたくさんある
例えば、基礎体力の強化とか、これ以上の生活習慣病の防止とか。

乳がんにこだわらず「ユニバーサルに良い食」をとることが大切。
すなわち、
 ・適切なカロリー
 ・必要な栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン・ミネラル)
 ・抗酸化+腸内環境改善(発酵食品と食物繊維

そして、食生活に加え、①運動、②睡眠、③笑うこと、を生活に取り入れることが大切!

【感想】
世の中には色々な説がありますが、私個人は極端な食事制限には疑問を持っているので、先生の講演に、「ですよね!」と大きくうなずいてしまいました。

④乳癌の術後ケアの為のピラティス

もともと第一次世界大戦時に、兵士のためのリハビリプログラムとして開発された「ピラティス」。
アメリカでは、病院でのリハビリなどに積極的に取り入れられているそうです。

実は、乳がん患者にもQOLや機能的回復の効果あり!という論文が発表されているとか。

ヨガの講演同様、いくつかの動作を実際に行ってみたりして、その効果を短い時間ながら実感できました。


⑤今求められる、がん患者のアピアランス(外見)支援、その背景と実践

化学療法で多くの乳がん患者が経験する頭髪やまゆ毛やまつ毛の脱毛、爪や皮膚の変色

吐き気などの副作用については対策が打たれてきたものの、患者にとって苦痛ランキングの上位に入る外見的副作用についは、対策が後手に回ってきたのが現実です。

これらの外見変化に対して、聖路加国際病院の「Beauty Ring」での支援活動や、最新の外見ケア研究結果についての紹介がありました。

ポイント:
 ・外見ケア支援のゴールは「患者(人)と社会をつなぐこと
 ・ネット上の外見ケア情報は、あらかた正しくない! or そもそも判定不能な程度の情報!
 ・メーカーのエビデンスは必ずしも医学的エビデンスではない
 ・患者も賢くなろう! QOLと日常のリスクバランスを自分で考えよう!
 ・特別なことは楽しんでしまえ! さすれば免疫力も上がる!!
  (例:「高いウィッグを買ってしまった!」→「ウィッグ姿の自分はイケてる♪」って思え!)

後半の演者の池田真理先生がとにかく勢いのある方で、小気味いいテンポ良いお話をされていました。

⑥乳がんになったら、運動しよう! 安全に運動するための知識と方法を学びましょう

乳がん患者にとって、最も運動障害が起きやすいのは「肩」。

意外と自覚ないまま稼働領域が制限されている元患者も多いとのこと。
実は私も、手術自体は軽くて済んだものの、術後1年近く経った今も若干の不自由を感じます。

このセッションでは、がん患者にとっての運動の大切さについての講演と、理学療法士の先生による肩周りの簡単な運動と、乳がん患者向けアレンジ・ラジオ体操の実技がありました。

術側の不自由を感じつつ、どう対応すればいいかわからなかった私には、具体的なリハビリ運動の方法が分かるという収穫の多いセッションでした。

「どれくらいまでなら運動していいの?」という会場からの質問に対し、座長のキャンサーフィットネス代表の廣瀬さんからは「物足りないくらいでやめておくのがちょうどいい」というコメントがありました。
参考になります。

以上、6セッション。

終了は、予定時間を少しオーバーして16時半ごろ。
充実の1日でした!

このセッションの翌々日の日曜日に、「気後れ気味の患者さんも元気になれる、患者さんを近くで見ている家族や友人も笑顔になれる、健康的で楽しめるものに」と言う趣旨で、Breast Cancer Festivalががん研有明病院で開かれました。

こちらのRun&Walkのイベントにも、私、参加してきたので別途また記事を書きます!



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女性
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なんちゃってSE。社畜です…
趣味:
まったり週末ランニング
自己紹介:
学生時代にお勉強させられた英語とかドイツ語とかを活用して、欧州サッカーとかジャパニメーションとか海外オークションとかで、貴重な余暇を非生産的につぶします。
時折走り、まれに勉強します。
2015年夏、乳がん(ステージ1)発症しました。
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