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乳がん手術の後、創(きず)が落ち着いてきたころ、
週5回×6週間=計30回の放射線治療を受けることになりました。
実家のある都内で手術を受けた私ですが、一人暮らしの自宅と職場は、隣県県央にあります。
放射線治療に都内の病院へ通うとなると、毎日往復3時間を費やすことになります。
仕事しながらの通院時間としては、現実的ではありません。
そこで、別記事にも書いたように、手術をしてくれたかかりつけ医のY先生にお願いして、自宅に最も近い放射線治療施設を紹介していただきました。
大都市ではない地方都市のこと。公共交通機関は充実していません。
私は車を運転できないので、
・自宅からは電車とバスで40~50分
・職場へはタクシー(!)で30分
という時間とお金を費やして施設(大学病院)に通うことになりました。
職場はフレックス制で、10時までに始業していれば遅刻扱いにはなりません。
だから朝の早い時間帯に治療を受けられれば、半休や時間休を使わずにフルタイム働くことができます。
「通勤前の朝早い時間帯を希望する社会人患者」は大勢いるらしく、私の通った大学病院でも、常に予約はいっぱいのようでした。(乳がんに限らず、働く世代のがん罹患者は意外と多いということですね)
最初の放射線治療の相談で希望の時間帯を聞かれた際、「最初しばらくは、希望通りの時間にならない思ってください」とクギを刺されました。
早い時間帯で受けていた人たちの治療期間が終わって空きができると、順次、その時間帯を希望していた人たちの予約を入れてもらえる、というシステムのようでした。
私の場合、前半3週間はかなり不規則でしたが、後半3週間は希望通り朝9時以前の予約を取ることができました。
以下、放射線治療に通った2015年9月~10月の6週間、毎日具体的にどんなタイムテーブルで動いていたか、当時の手帳の記録を振り返ってまとめてみました:
※治療は原則、月~金の平日毎日実施。土日祝日は休み。
(間隔を空けてはいけない治療のため、
長期連休だと祝日でも治療入ります)
※受付してから治療室に呼ばれるまでの時間は、
10~30分程度と、日によってバラつきがありました
※私の場合週1で、治療だけでなく医師の診察がありました
※私の職場はフレックスなので、10時出社までは遅刻ではありません
【9月】
※前半3週間は、結構メチャクチャでした。職場への根回しor事前説明は必須。
・1日目:(遅刻)受付10:00→治療終了 10:30→タクシー移動→出勤11:00→退勤21:30
・2日目:受付09:00→治療終了 09:30→タクシー移動→出勤10:00→退勤21:00
・3日目:(遅刻)受付10:00→治療終了 10:30→タクシー移動→出勤11:00→退勤21:30
・4日目:(午前休)受付10:00→治療&診察終了 11:00→電車移動→出勤12:30→退勤20:30
・5日目:(遅刻)受付10:00→治療終了 10:30→タクシー移動→出勤11:00→退勤21:00
・6日目:受付09:00→治療終了 09:30→タクシー移動→出勤10:00→退勤20:30
・7日目:受付09:00→治療終了 09:30→タクシー移動→出勤10:00→退勤19:00
・8日目:(早退)出勤10:00→退勤16:00→電車移動→受付17:00→治療終了 17:30
・9日目:(早退)出勤10:00→退勤16:00→電車移動→受付17:00→治療&診察終了18:00
・10日目:(遅刻)受付09:30→治療終了 10:00→タクシー移動→出勤10:30→退勤22:00
・11日目:(遅刻)受付09:30→治療終了 10:00→タクシー移動→出勤10:30→退勤22:30
・12日目:(年休取得)受付9:30→治療終了10:00→午後から乳腺外科
※シルバーウィークはこの年、暦上5連休でした。
連休中は秋分の日にだけ治療がありました。
(放射線治療は、あまり間が空くと効果が薄れるので)
※余談ですがシルバーウィークも平気で休日出勤してました(笑)
・13日目:(遅刻)受付09:30→治療終了 10:00→タクシー移動→出勤10:30→退勤19:30
・14日目:(遅刻)受付09:30→治療終了 10:00→タクシー移動→出勤10:30→退勤19:30
・15日目:(遅刻)受付09:30→治療終了 10:00→タクシー移動→出勤10:30→退勤19:30
・16日目:(遅刻)受付09:30→治療終了 10:00→タクシー移動→出勤10:30→退勤21:00
・17日目:(午前休)受付09:30→治療&診察終了 11:00→電車移動→出勤12:00→退勤21:30
・18日目:受付09:00→治療終了 09:30→タクシー移動→出勤10:00→退勤20:00
※治療期間後半になると、10時出社にほぼ間に合うように
【10月】
・19日目:受付09:00→治療終了 09:30→タクシー移動→出勤10:00→退勤22:00
・20日目:受付09:00→治療終了 09:30→タクシー移動→出勤10:00→退勤22:30
・21日目:受付08:30→治療終了 09:00→電車移動→出勤10:00→退勤19:30
・22日目:(午前休)受付08:30→治療&診察終了 09:30→電車移動→出勤12:00→退勤21:30
・23日目:(遅刻)受付08:30→治療終了 09:30→電車移動→出勤10:30→退勤21:00
※だんだん早い時間帯になり、ほぼタクシー不要に!
※だんだん疲れてきて、週1の診察は思い切って午前半休を取るように…
※たまに緊急の患者さんが入り、30分以上待たされたりもしました
※軽い皮膚炎で薬を処方してもらったのもこのころ
・24日目:受付08:30→治療終了 09:00→電車移動→出勤10:00→退勤22:00
・25日目:受付08:30→治療終了 09:00→電車移動→出勤10:00→退勤19:00
・26日目:(午前休)受付08:30→治療&診察終了 09:30→電車移動→出勤12:00→退勤21:00
・27日目:受付08:30→治療終了 09:00→電車移動→出勤10:00→退勤20:00
・28日目:受付08:30→治療終了 09:00→電車移動→出勤10:00→退勤21:00
・29日目:(早退)受付08:30→治療終了 09:00→電車移動→出勤10:00→退勤14:00(※乳腺外科へ行くため)
・30日目:(遅刻)受付08:30→治療終了 09:30→電車移動→出勤11:00→退勤20:30
※29日目は朝が放射線科、夕方から乳腺外科だったので、12日目同様、休んでしまえばよかったと今は思います…
…ということで、30回の通院中に、
11時までの遅刻が10回、午前半休が4回、早退3回 という感じで済みました。
遅刻と早退は、職場の時間休制度(1時間単位で有休が取れる制度)を利用しました。
職場の周囲の目が気になるかもしれませんが、半休・時間休などの制度をフル活用して、乗り切れる場合も多いと思います。
女性の場合「周囲に迷惑かけるから仕事やめよう…」と思うこともあるようですが、ここは少しワガママになって、乗り切れるものなら、乗り切ったほうが絶対いいと思います。
なにしろ治療が終われば、また今まで通り普通に生活をしていかねばならないのですから!
(そして生活するにはお金がかかる!)
「誰にどこまで事情を話すか」というのも悩みどころですが、ここは仕事での懸念事項を相談するがごとく、いったん上司に相談するのが良いと思います。
私の場合は、直属上司ともう一つ上の上司には病名確定時に詳細を説明済みで「放射線治療に週5回×6週間通うので、その間は出退勤が不規則になる」こともその時伝えてありました。
詳細な出退勤スケジュールは、その後、分かった時点ですぐに伝えました。
上司以外の同僚たちには病名は説明せず、放射線治療のスケジュールが確定して上司に説明した後で「病気の治療で、隣市の病院に週5回×6週間通う。出退勤予定は毎週お知らせする」と伝えて、あとは毎週末、翌週の出退勤スケジュールを必要な人に連絡していました。
そして取引先などの外部の方には、部門長(上司の上司)の判断で、「病院に通っている」ことも「出退勤が不規則である」ことも特に知らせませんでした。(この部門長判断は、正しかったと思います)
確かに忙しい同僚たちを横目に、遅刻・早退するのは勇気がいります。
しかし、放射線治療での遅刻・早退は、6週間の期間限定のことです。
人の目を気にしすぎたりせず、治療をまず優先させましょう。
あるいは、歴戦の社畜戦士ならば「治療を受けて、働ける身体を取り戻すことも、仕事の一つ」と心の中で位置づけておくと、気が楽になるかもしれません。
なお、職場の制度が許すなら「いっそ休職する!」というのも一つの選択肢です。
ただ、私の個人的な意見としては、放射線治療単独だったら、ちょっと頑張って勤務を続けてしまったほうがいいかなと思います。なぜなら休職している間は普通はお金がもらえないから、というのと、家にこもっていると、病気のことばかり考えて暗い気持ちになるので。
(一方で、抗がん剤治療が前後にあるような場合は、もしかしたら体力的なことを考えて休職のほうが安全なのかもしれません。ケースバイケースだと思いますが)
それにしてもこのころの私、参画していたシステム開発案件が佳境を迎えていたとはいえ、
がん患者とは思えない無茶な残業の仕方もしていることも分かりますね。
翌朝8時半に病院なのに、22時半退勤とか…
シルバーウィークもフツーに休日出勤とか…
社畜ですなあ~。(←他人事のように)
私の場合抗がん剤をやっておらず体力に余裕があり、
放射線治療でも大きな副作用が無かったからできたことではありますが…
人間、やれば結構やれちゃうものなんだなあと、後から妙な自信がつきました。
もちろん、治療中は、体調第一。
つらいなぁと思ったら、正直に周囲(まずは直属上司)に相談して、仕事量や通勤日を調整してもらうことが大切です。
私自身、放射線治療自体は全然問題ありませんでしたが、治療5週目くらいに重い風邪をひいてしまい、治療終了後しばらくしてから、3日ほど休むハメになりました…
休む前日、ゲホゲホやっていたら、
直属上司ではないけれども事情を知っている管理職から、
「つらいときは、ちゃんと休んで自己管理して!」と軽く怒られました(^^;)
「全力で仕事できる状態でないなら、自己申告する」「時には勇気を出して休む」というのは、治療しながら仕事をつづける上では、必須の心得のようです。
【当ブログ内の参考リンク】
放射線治療に関する記事をいくつか書きました。
よかったらどうぞ:
・放射線治療を受けていた時の服装
・放射線治療を、職場や自宅近くの病院で受けたいと希望する場合
回想記より:
・【乳がん体験回想17】病理検査結果~放射線治療開始まで
・【乳がん体験回想18】仕事と両立せよ! 放射線治療開始!!
・【乳がん体験回想19】放射線治療終盤、疲れがたまって重い風邪を引く
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時折走り、まれに勉強します。
2015年夏、乳がん(ステージ1)発症しました。