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乳がんステージ1を発症し、2015年7月に乳がんで左乳房温存手術を受けてから18か月=1年半が経ちました。
ホルモン療法(タモキシフェン服用)開始からは17か月、30回の放射線治療完了からは約15か月経過したことになります。
お陰さまで、手術後7か月後にはフルマラソンを完走できるほど、順調に体力は回復しました!
社畜SEとして、手術前同様にファイヤー(炎上中)な開発現場の前線でフルタイム勤務もできています。
しかしながら、いかに早期だったとは言え、乳がんは乳がん。
患部のあるお乳を一部切取り、上腹部の脂肪をズラして再建し、計50グレイ以上の放射線を当てたわけです。その後も、何か月にもわたり毎日服薬し続けているわけです。
統計的なことに目を向ければ、再発の可能性とか、10年後生存率とかそういう数字も気になるわけです。
日常生活に支障をきたすほどではないとは言え、「決して『完全に何もかも元通り』になったとは言えない」というのが、本当の正直なところです。
この記事では、普段、あえて気にしないようにしている「カラダの、正直なところの話」を書いておこうと思います。
「もっと重症の方はたくさんいる!この程度で記事にするな!」というご意見もあるかと思います。が、だからこそあえて「比較的『軽い』と言われてもなお、あの程度の身体的な大変さがある」という一つの事例として、参考していただければと思います。(実際、「私なんて大したことないし…」と思って、ご自身の症状を周囲に言えない方とかも、いるんじゃないかと思っていたりして。)
■手術後の体力回復状況
※私の受けた手術は「乳房温存手術」+「上腹部の脂肪を利用した同時再建」。リンパはセンチネルのみ。
※手術2週間で職場にフルタイム復帰はできたものの、本調子に戻るまでには4か月ほどかかりました…
・手術痕の痛みについて。
乳房はさして痛くなかった。
私の場合、痛かったのは、再建元の脂肪をはがした上腹部。体を起こしたり、歩いたりしたとき、例えるなら「ヒドいアザを上からギューっと押さえつけられるような痛み」が走りました…
・手術翌日から、手術痕がすっげー痛いは痛いが、病院内を歩き回ることはできました。
・手術6日目、退院。数日間、実家で療養させてもらう。
・手術後12日目に職場復帰。
むろん8時間のフルタイム。復帰後1か月は定時で帰らせてもらえてました。
・とりあえず手術後2週間くらいは、上腹部を手で押えながら、ゆっくり歩くことしかできず…
ただ、アプリケーションSEは原則デスクワークなので、そんな状態でもフルタイム勤務は可能だったのです。
・歩くことをそんなにツラいと感じなくなったのは、手術後1か月も経ってからでしょうか。
・復帰2か月目からは、仕事量的に結構無茶していました。手術痕の痛みは緩和してきていたものの、手術前より体力は格段に落ちており、広い建屋内を歩いて何度も往復するのが特にキツかった…orz
・免疫力も落ちていたらしく、滅多にひかない重い風邪を引いたのは手術後3か月が過ぎたころです…(このころ放射線治療の終盤でもありました)
・体力が戻り、ゆっくりながら再び走れるようになったのは、手術後4か月が経過したあたり。その後は急激に元の水準まで体力が戻っていきます。
・なお、手術後1年半経った今も、患側の上腹部の違和感はあり、患側腕の可動にもギコチなさが残っています。(腕はちゃんと上がるには上がりますが…)恐らく私が、手術軽くて済んだがゆえにちゃんとリハビリ運動をしていないからだと思われます。きっと手術が軽くても、意識してリハビリ運動をしたほうが良いのでしょうね。
■手術後の乳房の見た目
・私の場合は、もとの乳房が小さい(Aカップ未満…)のと、かかりつけ医の先生が得意の術式を使える部位が患部だった幸運もあり、「患側の小さい胸がさらに小さくなったけど、見た目に違和感はない」状態にしてもらえました。
・ただ、手術の創あとはかなり大きく、縫い目のあとの色が半年くらい経って落ち着くまでは、公共浴場に行くのはちょっとはばかられました。(1年後には堂々と温泉に入っています)
■放射線治療時の副作用
※私が受けたのは、放射線治療30回(全乳房照射25回+ブースト照射5回)
※大きな副作用はありませんでしたが、こまごまとした影響は残っています。
・15~16回目を過ぎたあたりから、軽い皮膚炎状態でかゆみが。放射線科で軟膏を処方してもらいました。
・照射完了後半年の頃は、まだ照射あとがくっきりわかるほど、皮膚が日焼けしたように黒っぽい状態でした(痛みやかゆみはありません)。
・照射完了後1年も経つと、 皮膚の色は元に戻ってきました。が、冬場は乾燥で粉をふく状態なので、市販の保湿クリームが欠かせません。
・永遠に戻らないのは発汗機能です。照射した左乳房は、どんなに暑くても、運動しても、汗をかかなくなりました。(あまり困りませんが)
・ちなみに私の場合、照射範囲の永久脱毛効果もありました(笑)ちくびの回りの毛が生えてこない(笑)患側の脇の下も、下4分の1くらいはツルツル(笑)
・患側の肋骨が知らぬ間に折れて、気付かないうちにくっついた、という事件もありました。
「放射線治療を受けたところの骨が少し脆くなっているのもあるね」byかかりつけ医
…だそうです。
■ホルモン治療(タモキシフェン服用)の副作用
※2017年1月現在、服用開始から1年5か月目。
※今のところ、大きな副作用はありません…が、色々怪しい症状はあります
・一般的に言われているけれども、今のところ私には出ていない副作用:
- 体重増加は無し(手術前の体重を維持中!!!)
- ホットフラッシュも無し
・かかりつけ医に認定された副作用:
- 白血球数低下(直近の検査で3500/μl)
・自分で勝手に「これは副作用なんじゃ?」と疑っている症状:
- 生理不順
(以前は極めて規則的だったが、現在±1週間くらいのズレがある)
- 定常的な微熱
(常に37度位。日常生活に影響なく、運動だってできるくらい)
・かかりつけ医に要注意と言われて警戒している副作用:
‐ 子宮体がん (年1回の検診でリスク管理)
…とまあ、身体面で残る影響・自覚している症状はこんなところです。
「治療が軽くてすんだ」といっても、それなりの厄介ごとはあると、なんとなく分かっていただけたでしょうか。
別に「だから労われ」「だから私は偉い」とか言ってるわけじゃ、もちろんありません。
「何でも無いようにみえたって、誰しも人間、事情は抱えている」というあたりを主張してみたかった。そういう話です。
ただ、冒頭にも書いたようにいずれも「普段はあえて気にしないようにしている」ことばかりです。病気のことを「なかったことにしている」「見ないようにしている」のではありませんが、今の私には、幸いにも、他に優先したいことをやれるだけの身体的コンディションが与えられています。
その幸運を与えられている以上は、「できなくなったこと」「元に戻らなくなったこと」よりも、「またできるようになったこと」「まだまだできること」「これからできるようになること」に意識を向けているようでいたいと、思っています。
次は気が向いたら、乳がん後に発生した心理的・社会的な「それなりの厄介ごと」について書いてみたいと思います。
→だいぶ間が空きましたが、書きました:手術後2年半、未だ続く社会的・心理的なそれなりの厄介ごと
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時折走り、まれに勉強します。
2015年夏、乳がん(ステージ1)発症しました。